もーね、全身の毛穴を絞りに絞り
産毛ピンピンの敵意丸出しで
試写室に乗り込みましたよ。
月9ドラマとのメディアミックス企画。
フジテレビががっちりバックについて配給が東宝ってあなた
金儲け体勢が完璧すぎて
鼻につくどころの騒ぎじゃありません。
どーせ福山と柴咲の主題歌もまたバカ売れすんでしょ?
こんなしゃらくさい映画、見ずにすますつもりだったのですが
編集さんに命令され、仕方なく試写に行くことに。
「またこのパターンか」と
読者の皆さんに思われていることは百も承知。
すいません、いつも通り行かせていただきます…
良い映画じゃねぇかよ
バカ野郎!
まぁ直木賞受賞作だから当然なのかもしれませんが。
とにかくストーリーがめちゃめちゃ面白いんですよぅ~。
原作もドラマ版も一切知らない私でしたが、そこらへんはまったく問題なし。
作家の仕事が「面白い話考えること」だとしたら
この東野圭吾って人は合格ですな。
実はこの人の本、一冊だけ読んだことあります。
10年位前、松屋に牛丼食べに入ったら、テーブルの下の荷物置くところに
『変身』の文庫本が忘れてあった(または捨ててあった)んです。
コレも何かの縁か、と読んでみたんですが
中身さっぱり覚えてないってことはつまんなかったんでしょうな。
天才vs天才
って構図は小説でも映画でもよくありますが
私は頭の回転が生まれつき鈍いので
天才同士の思考対決が始まると、途端に置いてかれる。
(『デスノート』なんかがいい例です)
だからこの手の映画を見ると大抵
「よくわかんないけど…面白げ?」
「何となく…凄い…かな?」
みたいな中途半端な感想になってしまうのですが
この『容疑者x』はその点
こんな馬鹿でも完璧についていけるところが凄い。
単純にして、効果最大。
劇中に出てくるトリックを指した言葉ですが
これはそのままこの映画への褒め言葉にもなります。
テレビ臭はたしかにしてます。プンプンしてます。
特に福山と柴咲のまわりに。
しかし今回はこれがいい方に出た。
面白いお話を、できるだけわかりやすく観客に伝えるという意味で
このテレビ的な演出が実にハマっているのです。
わかりやすく言えば
物凄く良く出来た火サス
といった感じ。
しかしなんだかんだ言って私がこの物語に
ここまで感情移入できたのは
さえない男が弁当屋の店員に惚れる
というシチュエーションによるところが大きい。
ああ、ココにも私がいます。
堤真一と松雪泰子が熱演を見せるクライマックスシーンで
思わず涙がこぼれてしまったのはいいとして
エンドロールで、よりによって柴崎コウの歌でおまけ涙が出てしまったのは
ゴリラにレイプされるがごとき
屈辱でした…。
(10月4日公開)
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↓風邪ひいた・・・。