映画が始まりますと、まず最初に
「この映画の結末は、誰にも話さないで下さい」
という監督からのメッセージが。
・・・・・・
それが人に
ものを頼む
態度かー!!!
画面に出てきて土下座くらいせんか。
この若造がっ。
このクリストファー・ノーランという監督
世間ではやたらと才人扱いされているようですけれども
私とは下半身の相性が最悪。
『フォロウィング』も『メメント』も『バットマン・ビギンズ』も
お話は確かによくできてるような気がするんだけれども
私の回転の悪い脳髄では展開を追うのがやっとで
見てる間はやたらと疲れ
見終わった後は
「はぁ、そうですか…」
という感想しか出てこないのです。
画面の質感とゆーか、映画全体の雰囲気が
やたらとシャープ&クールなのも肌に合いません。
そこらへんの感じは俳優の選び方にも表れていて
ガイ・ピアースとかクリスチャン・ベールとかいった
「つるんとした顔」が好みらしい。
そういや『インソムニア』だけは
アル・パチーノの目の隈からしみ出るオッサン汁効果で
結構面白く見れた気がします。
で、この『プレステージ』なんですけど
いつものやたらと右脳的な
ノーラン節映画
かと思いきや、後半の展開がかなり掟破り。
これは…アリなのでしょうか?
去年の『デジャヴ』なんかもそうでしたが、最近
Aの線と見せかけ実はトンデモ
ってのが多い気がするんですけど
この映画もそんな感じです。
想像するに、原作はもっとどろどろしたものだったんじゃないかと。
それこそ荒俣宏的な匂いがするんですよねーお話自体は。
結局のとこ私が見たいのは
イリュージョンじゃなくて手品。
もっと安くて下品で汚いの。
ディズニーランドより相模湖ピクニックランド。
シルク・ド・ソレイユより木下大サーカス。
劇中に“水中脱出”が出てくるんですけれども
後楽園ゆうえんちに昔あった「水中バレエ団」みたいな
三文エロスムードがほしかった。
生前の石井輝男に撮らせりゃ
もっと怪しく面白くなったと思うんですけどね~
そんなことしたら頭脳戦もクソもなくなっちゃいますが。
そんな訳で、ただいま公開待機中の
これとほぼ同時代の大魔術師フーディニを扱った
エドワード・ノートン主演の『The Illusionist』に期待する私でした…。
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