
年明け1発目の映画は、仕事がらみで『ピンク・フラミンゴ』でした。
もう4回目か、5回目か・・・。
何度見ても薄れることのない下品さでありんす。
糞食とともに迎える2007年。
今年もいい年になることでありましょう。
さて、
“年忘れカルト大会”の方はまだまだ続きます。
今日の映画は『ジャバウォッキー』
テリー・ギリアムの監督2作目であります。
私はサブカル好きを公言してるわりには基本がなってなくて
『モンティ・パイソン』を1回も見たことがありません。
なので人生初ギリアムは、偶然リアルタイムで劇場で見た『バンデットQ』。
以前も書きましたが
『未来世紀ブラジル』は当時高校生だった私にとって神のごとき映画でした。
しかし続く『フィッシャー・キング』や『12モンキーズ』は
落胆以外の何者でもなく(『バロン』は結構好き)
テリー・ギリアムという人に対する興味がだんだん失せてきて
自分の中ではもうずっと“過去の人”だったんですね。
それが昨年の『ローズ・イン・タイドランド』で一気に再燃。
そんで年末に行った新宿TSUTAYAでこの『ジャバウォッキー』を発見し
これは渡りに船と、借りてきました。
タイトルの“ジャバウォッキー”ってのは何かっていいますと
森に住んでる鳥のできそこないみたいな
人食い巨大怪獣。
私は全然知らなかったのですが、今回調べてみたら出典は
ルイス・キャロルでした。
『ARMS』の中でこの言葉が使われてたので、聞いたことだけはあったんですけど。
(この漫画のキャラクター名は、ほとんど『不思議の国のアリス』が出典)
『アリス』の中で読まれるナンセンス詩の題が『ジャバウォックの詩』なんですね。
インテリっぽく見えるように、ためしにちょっと引用してみましょうか。
『我が息子よ、ジャバウォックに用心あれ!
喰らいつく顎(あぎと)、引き掴む鈎爪!
ジャブジャブ鳥にも心配るべし
そして努(ゆめ)燻り狂えるバンダースナッチの傍に寄るべからず!』
(Wikipedia“ジャバウオック”の項より)
・・・インテリ風なのはいいですが、
漢字が読めません。
ま、要するにこの映画
中世が舞台の、化物退治のお話なんですね。
主人公のデニスは、樽職人の父親から勘当され
街に出てきたはいいものの、職にあぶれて食うや食わず。
時を同じくして、王様が国をあげた武術大会を開催。
(『ロック・ユー』に出てきたのと同じ競技です)
騎士同士を戦わせ、優勝した男にジャバウォッキーを退治させようとする。
すったもんだあったあげく、デニスは優勝した騎士の従者の地位におさまり
怪物と対決する羽目に。
偶然が偶然を呼び、ジャバウォッキーを退治したデニスは
褒美として国の半分と、お姫様を嫁にもらい、めでたしめでたし。
映画の感想を一言で言いますと次のようになります。
ギリアムは最初からギリアムだった。
・・・いや、正直そんなに期待してなかったんですよ。
巨匠の若き日の習作、くらいに思ってて。
それが・・・2作目にしてもう完璧なんですわ。
映画の隅々まで行き渡る諧謔精神と悪趣味。
脱線だらけのように見えて、まったく淀まない構成力。
凝りに凝った、緻密な映像世界。
まごうかたなき
ギリアムワールドがそこに!
いやー、面白かったぁ。満喫満喫。
天才パティシエ入魂のケーキを食べた感じです。
(例えがスノッブで申し訳なし)
とゆー訳で、次はどうしても75年の
『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』
を見てみたい。
この映画は私のアイドル・伊集院光も昔から傑作だと言っており
どう考えても面白そうなのです。
しかし、なかなかこのビデオが見つからず・・・
東京在住の方で、レンタル屋で『ホーリー・グレイル』のビデオを見かけた方は
ご一報いただけると、大変ありがたいです。
金一封は無理ですが、金玉ぷーぷーして感謝いたします。
ぷーぷー。
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