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漫画家Nのイラストと文章で綴る映画な日々

にしかわたく (漫画家)

マンガ家・イラストレーター。生まれて初めて劇場で見た映画は『グリズリー』と『テンタクルズ』の二本立て。
現実逃避のスピードを極限まで加速すればいつか現実を追い越せると信じ、今日もロスト・ハイウェイをひた走る36歳、デブ専。
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<   2006年 07月 ( 19 )   > この月の画像一覧
ホッピーとネタバレの曖昧な関係
こんばんは。
キッチンパンチドランカーのにしかわです。
キッチンパンチドランカーとは
彼女に裸エプロンを強要して
拒否の言葉の代わりに鉄拳制裁を喰らい
脳がダメになってしまった人のことです。

今日はかねてからの知り合いである編集K氏、作家H氏、デザイナーM氏と
三軒茶屋でしこたまホッピーを飲んできました。

一同そこそこアルコールも回って来たところで
私がいつものごとくバカのひとつ覚えで映画の話題を振りました。
「Kさん、最近何か映画見ました?」
K氏いわく
「『X-MEN3』がめちゃめちゃ面白かったんですよ〜!」
あ、試写行ったんですか、いいなぁ・・・と
軽く受け流そうとしたんですが、時すでに遅し。
K氏の心に火がついてしまいました。
そこから

圧倒的ネタバレ地獄

が幕を開けたのです。
××が今回はこうなって、前回○○だった△△が実は・・・


Kさんのばかー!!


私、この『X-MEN』シリーズが大層お気に入りでして
夢に見るほど『3』を楽しみにしてたのです。

ネタバレなんかする人は
磔獄門市中引き回しにすればいいんだ・・・

でも

おごってもらったので許します。

つーか、ごちそうさまでした・・・
スパムステーキおいしかったですね。
37にしてスパムの魅力に目覚めました。




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by taku-nishikawa | 2006-07-28 23:59 | 仁義無き日常 | Comments(5)
『ダメジン』(2006年・日本)
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『亀は意外と速く泳ぐ』、ドラマ『時効警察』で
一気に時の人となった三木聡監督作。
撮影自体は2002年に終わっていたらしいのですが
お蔵入りになりかかっていたところを
昨年からのブレイクの波に乗って劇場公開。

タイトルから丸わかりのように

ダメ人間がテーマ

の映画になっています。

主人公は、佐藤隆太、緋田康人、温水洋一が演じる3人組。
どうやったら働かずに生きていけるか
ということだけを考えながら生きているダメジンたちです。

近所の猫じじいから

インドへ行けば

一生ぶらぶらしてても何とかなる

と言われ、さらに謎の宇宙人から

インドへ行きなさい

そして人類を救いなさい

とのお告げを受け、真剣にインド行きを考える3人組。

100万円の旅費を何とか稼ごうとする彼らに
落ち目のヤクザ(篠井英介 )
トルエン中毒のその愛人(市川実日子 )
とりあえずどこにでも顔を出す女(ふせえり)
など、こちらもやる気が一切ない登場人物たちが絡んできて
どこまでもダメダメな

一夏の脱力物語

が展開していきます。

監督デビュー作ということで、やりたいこと全部詰め込んだ感じで
映画として見るとちょっとまとまりに欠けるようなところは否めませんが
一度‘三木節’にハマったひとなら、間違いなく楽しめると思います。
それから、ちょい役の伊東美咲がすごくいい感じ。ファン必見。

ところで、この映画を見てて私が思ったのは

こいつら・・・

あんまりダメじゃないじゃん。

ということです。

この映画の登場人物には向上心というものが完全に欠如しています。
つまり「ダメな自分」を許すことに成功しているんですね。

本当にダメな人間というのは
「自分は本当はこんなもんじゃないはずだ」という妄想が捨てられず
這い上がろうと足掻くのだけれど
なにぶん根がダメだから、すぐ投げ出してしまい
その上過去の経験に一切学ばないものだから
また同じ事を繰り返す。
その堂々巡りを一生続ける人を、ダメ人間と言うのです。

数年前、こういう希少な真性ダメ人間を
お茶の間にいながらにして見せてくれるという
ありえない番組がテレ東にありました。
はい、もうみなさんおわかりですね。

『愛の貧乏脱出大作戦』です。

ダメ人間たちにチャンスを与えるという名目で
それをみすみすドブに捨てるダメっぷりを見てあざ笑うという
ダミアンがプロデュースしたかのような暗黒番組でした。
見た後は毎回死にたくなるので、見ないようにしようと思うんですが
気がつくとチャンネルを合わせている自分。

この番組、確実に

ビデオドロームより体に悪かった

と思います・・・




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by taku-nishikawa | 2006-07-27 23:20 | 和み地獄 | Comments(5)
『タイヨウのうた』(2006年・日本)
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具体的な内容については

口が裂けても言えない

んですけど、本日、私の身にある事件が起こりまして。

単行本読んでいただければわかると思うんですけどね(あけすけな宣伝)
口を開けば伏せ字だらけのこんな私にも

花も恥じらうナイーヴな乙女時代

があったわけなんですよ。

それがエッセイ漫画なんか描くようになりまして
身の回りの出来事が全部ネタ、という生活に。
こうなるともう芸人と同じで
「恥ずかしい」という感覚よりも先に
「笑ってもらえるかも」という期待が先に立つようになります。

慣れというのは恐ろしいもので
最近ではまったく自覚もなしに
私の中の良からぬものが
ジョジョビジョバ ジョビジョバ(山崎努バージョンで読んで下さい)
と漏れ出すようになってしまいました。

人間ここまで来ると、もう開き直るしかありません。
最近の私は

恥の限界を極める

という指標のもとに生きております。
このブログの裏テーマも実はこれでして
「これ以上は恥ずかしくて書けない」という限界点を探す、終わりなき旅。
私が毎日書いているのは、そういう

崇高な目的を持った下ネタ

なのです。

この限界点、最初は簡単にたどり着けるだろうと思っていました。
が、これがなかなか遠いんです。

性病予防サイトからうちのブログにリンク

張ってあるの発見したときですら、てーんで平気。
これはもしかして底なし?
と思っていたところにですね・・・


来ました、限界。


・・・それが今日起こった事件なんですけどね
内容は

口が裂けても言えません。



・・・あ。
映画について一切触れずにこんなに書いてしまった。
えーと、『タイヨウのうた』なんですけど
太陽にあたったら死んじゃう女の子が主人公
ってのを聞いて
わーい吸血鬼ものだー
とスキップしながら劇場へ行ったら
全然違うじゃーん。
がっかり。
以上。

ちなみに一緒に見に行ったOさんの顔を途中でちらっと見たら

観測史上最悪の土砂崩れ

が起こってました・・・




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by taku-nishikawa | 2006-07-26 23:51 | ラブラブ地獄 | Comments(7)
単行本が発売なの!うっふん!
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唐突なんですけども


単行本『僕と王様』


本日発売!!!!!


なのです・・・。

業界の泥水すすって十余年
今まで共著というかたちはありましたが
にしかわたく個人名義では初の漫画本です。

デビューのきっかけになった表題作「僕と王様」を始め
その後数年に渡って細々と描きためた読み切り短編6本。
描き下ろし(カラー8p)がおまけについてます。

このブログでの私しか知らない方には意外かもしれませんが

エロ要素は一切入ってません。

内容はファンタジー系が中心で
強烈に青臭いものになっております。
いろいろ言い訳したい気持でいっぱいなのですが
とりあえず

童貞のたわごと

として許してつかぁさい・・・


大きな本屋さんには置いてあると思いますが
部数が部数なので
見つからない場合は本屋さんで注文して下さいませ。

『僕と王様』東京漫画社 定価900円(税込)

アマゾンでの購入はこちらから。


最後に、一昨日『ソドムの市』につけたコメントをもう一度。


買わずに後悔するより


買って後悔しろ!


お願い・・・買って下さいぃ・・・
売れないと会社が潰れるらしいんですぅ・・・

(帯に関しては思いっ切りコネを活用させていただきました)




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by taku-nishikawa | 2006-07-25 21:52 | 宣伝地獄 | Comments(13)
『M:I:3』(2006年・アメリカ)
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今世界で最も光り輝いているデブ

であるところのフィリップ・シーモア・ホフマンちゃん。
どんな悪役を演じるのか見たくて劇場に行って来ました。
アクション映画に箔をつけるために
渋い演技派を悪役に据えるってのはよくある手。
しかしこれが結構裏目に出ることが多いんですな。
『コン・エアー』の猛毒男・マルコヴィッチとか、痛かったですね・・・
で、今回のホフマンちゃんはかなりいい線行ってます。
「脳内爆弾」ってゆー

変態チックなアイテム

を選ぶところがいかにも陰湿デブって感じで萌えました。

さて、肝心の内容なんですけどね
これが悔しいことに、評判通りめちゃめちゃ面白いんですわ。
シークエンスのつなぎが絶妙で
『M:I:2』みたいに

前半1時間は寝てもOK

というようなことは一切なし。

普通、娯楽映画って
「危なかったけどギリギリ助かった」的な快感を軸に進んでいくじゃないですか。
この映画は逆で「ギリギリ助からなかった」とゆー不快感が連続するんですね。
そうやって観客をイライラさせて、ラストまで引っ張っていく。
監督はテレビ業界出身の人らしいですけど
これってまんま、今のアメリカ製ドラマの方法論なんですよね。
通常助かるところで助からなかったりするから
気になってチャンネルが変えられない。
私は『24』くらいしか見てないんですが
目が離せないという意味では、確かに映画以上の求心力があります。
さすがキレ者トム、最先端の演出法と莫大な予算の合わせ技で
完璧なジェットコースタームービーを作り上げた・・・と思うのですが・・・

どこかひっかかる。

オープニングからラストまで、完璧にレールが敷いてあって
観客に一切考える暇を与えず、一気に突っ走る。

要するに、隙がない。

これはひねくれ者の意見として聞いてほしいんですけど
なんかねぇ、私個人的には

映画ってちょっとどんくさいくらいが

ちょうどいいんじゃないか

と思うんです・・・

「ハリウッド映画は見た後何にも残らない」とよく言いますが
私はそうでもないと思うんです。
同じノンストップアクションでも、『ダイ・ハード』なら

ハゲのおっさんがランニング姿で死ぬほどがんばる姿

『ザ・ロック』なら

濡れそぼったハゲ河童が泣きながらがんばる姿

とかね、私の中には何かが残っている訳ですよ。
(別にハゲ好きなわけではありません)
うまく言えなくてもどかしいんですが
見た人が映画の中のキャラクターに直に触れた気になるには
どこかで‘客が感じる/考える時間’のようなものが必要なんじゃないかなぁ
と思うんです。
『M:I:3』にはそれがなかった。
だからどんなに「面白かったー!」と思っても
イーサン・ハントがどんな奴だったかって聞かれると
何にも印象が残ってないんですね。

・・・とまぁ、くそ真面目な世迷い言をぐだぐだと書いてきましたが
とりあえず滅法面白い映画には違いないので
みなさん、見て損はありませぬ。



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by taku-nishikawa | 2006-07-24 22:57 | アクション地獄 | Comments(12)
『ソドムの市』(2004年・日本)
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矢口真里主演の淫夢

とともに目覚める、37歳の誕生日。
今年もろくな事がないであろう
という確信を抱かせるに充分な内容でした。
元モー娘では辻ちゃんについで二人目であります。
しかし、よりによってなぜ矢口なのか。
『やぐちひとり』は確かに好感度高いのだけれども。
しかしあれですね、芸能人って因果な商売ですね。
ノーギャラで素人の淫夢に出演させられて
好き勝手やられちゃうわけですからね。
もしほんとの映画で矢口が脱ぐとなれば、ギャラいくらになるんでしょうか。
ちなみに夢の中の矢口はシトラスミントの香りがして
鎖骨のちょっと下あたりに吹き出物が・・・(以下自粛)


さて、変な映画を見ました。
パゾリーニの遺作と同名の『ソドムの市』。
本家の方も凄まじい作品らしい(私は未見)です。

監督は高橋洋。
『女優霊』『リング』『呪怨』の脚本を始め
ここ10年に日本で作られたほとんどのホラー映画に携わり
この人がいなければ現在のジャパニーズ・ホラーの隆盛はなかったと言い切れる
国民栄誉賞モノの才人であります。
が、実はこの人には裏の顔が。
『発狂する唇』『血を吸う宇宙』という
いわゆる‘発狂シリーズ’の脚本も書いているのです。
この2本をご覧になった方はわかると思いますが
生きていることが心底めんどくさくなるような脱力映画です。
‘ホラーの父’と‘真性バカ’
どちらがこの人の素の姿なのか・・・
満を持して撮られた初監督作『ソドムの市』を見れば、答えは自ずから明らかに。

間違いなく後者です。

まずタイトルの由来で脱力。
主人公の名は、俎渡海市郎(そどむいちろう)。
親の因果が子に祟り、
300年前に先祖が行った非道が原因で、盲目になってしまいます。
同時に、勝新ばりの仕込み杖の達人に。
はい、‘ソドムの市’のできあがり・・・

世界滅亡をたくらむソドムの市は
マッドサイエンティスト・ドクトル松村を味方に引き入れ
首のツボに針を打ち込むことによって人間を意のままに操る
ニードル・ガン(銀玉鉄砲を流用)
超破壊戦車(フツーのセダンの天井にハリボテの大砲が)
町工場に依頼して作り上げたB25(画面上では明らかにプラモデル)
といった超絶的科学力によって、世界を混沌へと陥れる。
対するは、やはり前世からの因縁を持つテレーズ(もちろん日本人)。
マシンガン並みに連射が効く謎の拳銃を操る凄腕女刑事。
二人の運命の対決は、全世界を巻き込み
血で血を洗う全面戦争へと発展してゆく・・・
というお話を

AV並みの予算で撮っちゃってます・・・

その上、全編に渡って所狭しと散りばめられた無重力系ギャグが
あなたの心を氷河期へと誘います。
ここまで腰の入ったバカ映画は、そうあるもんじゃありません。

とりあえず、この一言だけは言わせて下さい。


見ずに後悔するより


見て後悔しろ!



余談ですが、最近更新が滞っているのは
とうとう読み始めてしまった
スティーブン・キング『暗黒の塔』シリーズのせいです。
えーん・・・止まらないよぉ・・・



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by taku-nishikawa | 2006-07-23 22:16 | お笑い地獄 | Comments(5)
『猫目小僧』(2006年・日本)
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東京の中央線沿いに住んでる人はたいていそうだと思いますが
私、子供の頃から何度となく

楳図かずお大先生

を目撃しております。
ことに、私が高校生だった頃に
私の自宅から歩いて15分ほどの距離に先生が居を構えられてからは
それこそ毎週のようにお姿をお見かけするようになりました。
(※先生のお宅の外壁はショッキングイエローであります)

先生の漫画はそれこそ字も読めない頃から愛読している私なんですが
こうしょっちゅう見かけると、何だかありがたみも失せてきまして

「お、またしましまがいやがる」

などと罰当たりな言葉を吐いたりしておりました。

しかし自分が絵の仕事をするようになってから
改めて先生の作品を読んでみますと、これが

凄いなんてもんじゃありません。

『まことちゃん』『アゲイン』『怪』『恐怖』『おろち』
『洗礼』『漂流教室』『イアラ』『わたしは真悟』『14歳』・・・


代表作の雨あられ。しかもひとつの例外もなく超のつく傑作。
長編だけでもこれですから、短編まで入れたらもの凄いことになります。
こんな大天才があれだけ身近にいたのに
なーんもアクションを起こさなかった自分が恥ずかしいです。
サインぐらいもらっとけ、せめて。

楳図作品の映像化というと
『漂流教室』(映画・ドラマ)の2度にわたる大失態などを始めとして
今まで痛々しい例が多かったのですが
この夏も『猫目小僧』『神の左手悪魔の右手』の2本が公開。
今回はどんないじられ方をするのだろうと胸を高鳴らせながら
『猫目』の最終日にユーロスペースまで行って参りました。

今回映画化されたエピソードは
私が小学生の頃に読んで震え上がった「妖怪肉玉」の話。
村人の間に伝染性の皮膚病が流行り
全身がかさぶたみたいになった「肉玉」が、ゾンビのように襲ってきます。
これがあーた、実写にするとですね、

まんまうんこの塊。

肉玉が人間を捕まえると
病気を伝染させるために口に手をつっこむのですが・・・
想像してみて下さい。
きれいな女の子がむりやりうんこを食べさせられている様を。

ただのスカトロですよ!!!

AV監督の顔も持つ監督・井口昇の趣味が全開です。
しかもスカトロ、イラマチオ、皮膚病フェチと、コア中のコア。
しかしこの映画、裸なんかは一切出てきませんので
R指定もなんにもついてません。
小学生でも見れちゃうんですよ。

日本はすごい国だ・・・

その他、手もない、足もない妖怪「ないない」が登場するなど
放送コードぎりぎりのところを綱渡り。

特撮もすごいです。
おそらく

300円くらいしかかかってません。

主人公の猫目くんからしてヤバい。
「猫目くんマスク」を頭からすっぽりかぶっちゃってるので

顔の大きさが

常人の1.5倍くらいあります。

しかし、CGに慣れきった現代の観客には
この超絶アナログぶりが逆に新鮮に映・・・・ることを祈りたいです。

転んでもただでは終わらないこの映画。
昭和の伝説となった

ゲキメーション版『猫目小僧』

の正当後継者と呼びたいと思います。




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by taku-nishikawa | 2006-07-19 22:38 | 懐かし地獄 | Comments(6)
愛と青春のコンビニ・最終章
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朝から降り続いた生温かい雨が
路上生活者たちの集めた段ボールをじっとりと濡らす
そんなある夜更けのことだった。

『サイレントヒル』のレイトショーを見た帰り
友人とマクドナルドでさんざん映画の悪口を言い合って
罵詈雑言のネタも尽き、Nが店を出ようとした刹那、時が止まった。
目の前を通り過ぎようとしているのは他でもない

件のコンビニ店員××さんであった。

※[参照1][参照2


さっきまでスクリーンに映っていた
血だらけの映像にはぴくりとも反応しなかったNの心臓が


どくん・・・


と大きな音を立ててひとつ鳴った。


××さんの側に、見知らぬ男がいた。

仲良さそうに肩を並べて歩いていく二人の姿を
Nは傘をさすのも忘れて見送った。
××さんは、笑っていた。
そのいささかの曇りもないふっくらとした笑顔が
Nの疲れた網膜に

印画紙のごとく焼き付けられた。


ひとつの時代が終わりを告げた瞬間であった。
そのときNの頬をつたって流れたのは
一筋の涙、いや、やはり雨粒であったのだろう。

Nは星ひとつ見えない夜空を見上げ


「やっぱりコンビニには

 幸せは売ってないんだね・・・」


と低い声でぼそりと呟き
雨のしのつく夜の街へと消えていったのだった・・・



直木賞ノミネート希望。




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by taku-nishikawa | 2006-07-18 05:52 | 仁義無き日常 | Comments(5)
サルグリツアー(1)伊勢
朝8時、夜行バスがJR伊勢市駅前に到着。

目覚ましにコーヒーが飲みたかったんだけれども、喫茶店はまだ開いてなくて、しかたなく唯一営業していた食堂に入る。この店内が私の部屋並みにカオス状態であった。そこそこ広いのに、まともに座れる席は2つしかない。店員は股引姿のよぼよぼのおじいちゃん一人。「松坂牛ステーキ1800円」とあるけれども、この店でステーキ頼む度胸のある人間が果たしてこの世にいるのであろうか。朝定食400円。

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 伊勢神宮は「内宮」「外宮」という2つの社で成り立っている。早朝なので境内はほとんど無人で、気持ちがいい。社殿自体は「これがあのお伊勢さんなの?」と言いたくなるほどシンプルで、まだ新しい。檜の匂いがぷんとする。伊勢神宮には20年に一度「式年遷宮」という大イベントがあり、そのたびに社殿を引っ越して全部建て直すのだ。きっとものすごい金がかかると思うのだが、平安時代からずっと続いているらしい。新しいから味がないかというと、そうでもない。むしろ古神道の軸がまったくぶれず、ダイレクトに伝わってくる感じだ。

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「御正殿」と呼ばれる本殿は上から吊った布で隠してあり、参拝客からは直接見えないようになっているのだが、この布がたまに風に吹かれて舞い上がった時だけ、わずかに覗くことができる。さすが昔の日本人、チラリズムの魅力をよくわかっている。

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参拝を済ませた後は、参道沿いにある店を見物しながらぶらぶらする。まずお約束の赤福を今晩の夜食用にゲット。江戸時代の伊勢の雰囲気を再現した「おかげ横町」で、煙管(きせる)を初体験、目がまわる。一服100円。

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「おかげ座」という歴史資料館に入る。江戸時代の様子を再現した1/2スケールのジオラマが多数展示してあるのだが、これが異常によくできている。海洋堂もびっくり。これ見るためだけでも伊勢へ行く価値あり。

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昼は五十鈴川沿い茶店で名物の「伊勢うどん」。溜醤油のどす黒さにビビる。午後は移動の予定なので、ソフトクリーム食べながらバスで駅に戻り、以上で伊勢見物終了。

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一応映画ブログなのでちっとばかりそっちの話題を。お伊勢参りをテーマにした映画といえば記憶に新しいのが『真夜中の弥次さん喜多さん』
「お伊勢さんへ行けば幸せになれる」と願うホモでヤク中な二人の珍道中を描いたクドカン初監督作なのだが、世の評判は滅法悪い(特に原作ファンは100%怒り狂っている)。実際のところ酷評せざるをえない出来なのだが、小池栄子の屁によって弥次さんが蘇生するというラストが私は結構気に入っている。今の日本に、彼女ほど放屁の似合う女優がいるだろうか?いやいない!(反語)ちなみに実際の伊勢は映画には登場せず、新宿伊勢丹が出てくるのみである。まーこの映画を見ると江戸時代の庶民がお伊勢参りにかけていた情熱がひしひしと伝わって・・・きます。たぶん。



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by taku-nishikawa | 2006-07-13 14:29 | 巡礼地獄 | Comments(3)
サルでもわかる紀伊半島ピルグリムツアー
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・・・ま、旅行の件なんですけど
別に行先を秘密にする理由はなにもなくてですね。
単に説明するのがめんどくさかったのです。

数年前に世界遺産に指定された和歌山県の熊野古道。
私、学生の頃から何となくずっと憧れてまして。
最初の計画では、熊野三山をちょろっとまわって
大阪の名画座めぐりでもしてさくっと帰ってくるつもりだったのですが
なんかガイド本見てるうちに行きたいとこがどんどん増えてきまして
結局、紀伊半島の主な霊場をほとんど制覇するという
無謀きわまりない旅程が出来上がってしまいました。

簡単にルートを紹介したいと思います。
まー我ながらよく動き回りましたわ。
巨大な修学旅行みたいです。

1日目 東京(夜行バス)→伊勢→赤目四十八瀧
2日目 新宮→那智
3日目 本宮→湯の峯温泉
4日目 本宮(熊野古道・徒歩25キロ)→近露
5日目 近露(熊野古道・徒歩15キロ)→滝尻→紀伊田辺→白浜
6日目 高野山
7日目 吉野
8日目 天川
9日目 大阪(夜行バス)→東京

誰も期待してないのはよくわかっておりますが
明日からのこのブログ、しばらく旅行記になります。
だって書いとかないと忘れるんだもん・・・

文句は脳に直接言ってください。



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by taku-nishikawa | 2006-07-11 22:57 | 巡礼地獄 | Comments(6)
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