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漫画家Nのイラストと文章で綴る映画な日々

にしかわたく (漫画家)

マンガ家・イラストレーター。生まれて初めて劇場で見た映画は『グリズリー』と『テンタクルズ』の二本立て。
現実逃避のスピードを極限まで加速すればいつか現実を追い越せると信じ、今日もロスト・ハイウェイをひた走る36歳、デブ専。
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『ノストラダムスの大予言』(1974・東宝)
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西山家に古くから伝わる、ノストラダムスの予言書。
江戸末期には黒船襲来を言い当て
太平洋戦争下では原爆投下と日本の敗戦を予言。
現代の家長は科学者で
環境破壊による異常気象、公害や食物汚染による突然変異
そして全世界を巻き込む最終戦争の危険を
ノストラダムスの言葉を引きながら、警告していた。
果たして1999年、恐怖の大王は降ってくるのか…?


奇形児やミュータントのエクストリーム描写のため
ソフト化不可能とされている

いわゆる“幻の映画”。

大槻ケンヂを始め、リアルタイムで劇場へ行った多くの人たちに
根深いトラウマを残したことでも知られています。


五島勉の原作本が大ヒットした1973年、私は4歳。
大人たちがやたらと騒いでたのを、ぼんやりと覚えています。
当時は水俣病とかイタイイタイ病とか足尾鉱毒事件とかサリドマイド児とか
公害の脅威を日本人が極めてリアルに意識せざるを得なかった時代で
『ゴジラ対へドラ』(1971・東宝)なんて、子供向けの娯楽映画にまで
そういった危機意識が如実に反映されており
『漂流教室』(連載開始は1972年)のディストピア的な未来観なんかも
時代的にかなり説得力があったのだと思います。
とはいえ上記のように当時の私はまだまだ幼く
たまに光化学スモッグ警報が出たりしますと、授業が休みになる嬉しさも手伝って

光化学…超カッケー!

とのん気なことを思っていた訳で。


で、映画なんですけどね…いや、ごくごく軽い気持ちで見始めたんですよ。
「今日は真面目な映画見る元気ないから、バカ映画でひと笑いしとこーかー」
みたいなつもりでね。

それが…まったく笑えないのです。


環境ホルモンや電磁波等
人体への影響が危ぶまれる未知の要素が無数に伝えられる中
食物偽装、薬物混入といったニュースが頻発。
もはや何を食べ、どう生きていったらいいのか正解が見えない。

環境破壊は「自然を守ろう」なんて段階は遥か昔に通り越し
異常気象が我々が肌で感じるレベルまで降りてきて
今年の夏の“ゲリラ豪雨”くらいでは驚きもしなくなっている我々。

奇形児が生まれると、親には死産と伝え、赤ん坊は放置して死に至らせるという
背筋の寒くなる産婦人科医の話が映画には登場しますが
遺伝子異常を出産前に検知し、親が産む産まないの選択ができるようになった現代。
無論、「産まない」を選択する親が圧倒的大多数な訳で
見た目がソフィスティケイトされてる分、ある意味映画以上に恐ろしい現実。

加えて、金融恐慌の一歩手前まで来ている現在の経済状況。
私の友人が、知的障害者の職業支援所で働いているのですが
小泉政権化で施行された「障害者自立支援法」の影響で
現場はかなり悲惨なことになっているらしい。
ひとたび金がなくなれば最初に切り捨てられるのは常に弱者。

また「戦争は常に貧困から起こる」という真実は歴史が教えている通り。
世界連動型金融不況がこのまま悪化していけば
現在も各地で進行している地域紛争が
大国をも巻き込んでいく可能性は限りなく高い。


要するに何が言いたいかといいますと

今ほどこの映画が

不気味に感じられる時代はない。

時代が一回りして、30年前と同じ種類の不安感を
人間が抱えるようになったのではないかと。
しかもその30年間ぶん、科学や文化が進歩してこなければならなかったはずなのに
事態が改善するどころか、むしろ深刻化しているという閉塞感。

映画『20世紀少年』があそこまでつまらなかったのは
作品の出来のひどさということはもちろんありますが
オウムの事件の影響化で描かれた原作が
現代の日本人が抱えている不安感とズレていたというのが
根本的な原因ではないのかと。


ニューギニアの原住民がゾンビ化したり
妊娠した由美かおるが浜辺で黒沢年男とダンス踊ったりと
アホらしいシーンもいっぱいある『ノストラダムスの大予言』ですが
文明が完全に崩壊した、泥沼のような未来世界で

醜いミュータントの子供2人が

ミミズ(食物)を奪い合い争っている

というラストシーンに、寒気が止まりませんでした…。


いつも下ネタ尽くしの私にしては
確かに今日の記事はらしくない。

オイラだってうんこちんこ言ってたいよ!

この映画を「バカ映画」として笑える時代になってほしいものであります…。





ブログランキング〜
↓今こそ映画化すべきだ『漂流教室』。


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by taku-nishikawa | 2008-10-16 19:23 | 超大作地獄 | Comments(8)
Commented by 天野 at 2008-10-16 20:05 x
>「障害者自立支援法」
これはうちの親父の仕事とも関係していて、全国の障害者団体は当然それが「障害者の経済的自立という名の下に、作業所や障害者施設への補助金を減らし、むしろ作業所へ通う障害者から金を取るように仕向け、自立どころか障害者の外部への接触を断ち、ますます社会から孤立させる」ということで大反対していたんですな。ところが某大手の障害者団体のMという理事が権力志向の男で、「若干の欠陥はあるが障害者のためになる法律です、ありがとう」なんて感じで賛成にまわり、それによって障害者団体の合意を得たということにして、立法化されたんですね。
おかげで作業所は廃業に追い込まれたりして不正受給などが増える可能性が指摘されているわけですが、介護もそうですけれど、本来儲からないから国が最終的に行わなければならない事業を民間委託という形で丸投げして、その後補助金を減らしてボランティアの善意に依存する形で事業そのものを疲弊化させ根絶やしにしていくという展開は最悪ですね。
ぼんくら大臣が権利の前に義務を果たせとか言いますけれど、国民の生活を守るという義務を果たそうとしない国に、どうして片務的に尽くす気になれましょうか。
Commented by at 2008-10-16 21:39 x
何処で観られたのでしょうか? 完全版? いいなぁ。
当時目茶目茶怖かったんですよ。おかげで予言絡みの本は読むし、UFO大好きになるし、落合信彦に手を出して陰謀大好きになるしで大変な目に遭いました。

今の世の中の経済不安がピンと来ないのですよ。確かに生活が苦しく餓死している人もいるのは知っています。ただ人類全体のインフラ等を考えればもっと楽に生きられるはずなのにです。なんか騙されている気がするのです。金持ちの人がミスして金失って、世界の危機だと煽り下層の庶民からお金を巻き上げる詐欺のような気がしてならんのです。

不満があってもあまり爆発しない、出来ない様にした日本とかはいいカモのような気がしてならんのです。
Commented by 黒豆 at 2008-10-17 09:29 x
公開当時見に行って、併映作品を見ても立ち上がれず、続けて2回見てしまいましたなあ(昔は、入れ替え制なんてなかったから)。
今見たら、笑っちゃうようなところも多々あるんでしょうが、当時の時代背景もあって、本当に恐かったです。
なんというか…、「呪縛力」のある映画でした。
Commented by ko1sanga at 2008-10-19 21:57
ご無沙汰してます。
今日、にしかわさんが復活してられるのを知りました。すんません。
これから遡って記事を見ようと思います。

さてこの映画、封切り当時映画館で見ました。
当然面白い映画を期待して行ったのですが、12歳の少年にはどうにもどんより重い内容でした。
Commented by taku-nishikawa at 2008-10-20 02:35
天野さま
いやいや、本当におっしゃる通りだと思います。
儲かるはずのない仕事で儲けないといけないという自己矛盾を
障害者と末端の施設職員にすべて吸収しろと・・・まー無茶な話。
この手の社会的な問題にはひどく鈍感な私ですが
身近にそういう話を聞くと、暗い気持ちにならざるを得ません。
これからどうなっちゃうんでしょうねぇ、ほんとに。
Commented by taku-nishikawa at 2008-10-20 02:42
隼さま
>何処で観られたのでしょうか? 
裏ルート・・・つーてもオークションで流出ビデオ買っただけですが。
完全版なのかはよくわかりません。ちなみに画質は最悪でした。
この映画アメリカでは売ってるんですよね、確か。

そうですか、当時やっぱり怖かったですか。
ちょっとオープニングだけと思って見始めたんですが
迫力に押されて最後まで見ちゃったもんなぁ。

経済にはまったく疎いもんでよくわからんのですが
金融不況っていったいぜんたい何なのでしょうね。
同じ貧乏なら、せめて意味のある貧乏がいいなぁと思う今日この頃です。
Commented by taku-nishikawa at 2008-10-20 02:48
黒豆さま
併映作品って確か『ルパン三世』だったんですよね、目黒祐樹の。
誰も幸せにならない組み合わせだよなぁ・・・。

丹波哲郎が、終末を目前にしたラスト近くで
「こうなったら弱者にはあきらめてもらうしかない。
 強い者が生き残っていくのだ」とシビアな現実論を語り出すシーンは
正義の人だと思ってただけに、ずーんと重かったです。
Commented by taku-nishikawa at 2008-10-20 02:52
ko1sangaさま
復活といっても、フラフラですけどね。
これからもよろしくお願いいたします。

重いですよね・・・ほんとに。
富田勲の怪しいシンセをバックに
岸田今日子の声でノストラダムスの文章を恐ろしげに読むオープニングからして
なんかもうヤバい感じですもん。
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