いやーほんとに今年は映画の当たり年。
すでに紹介済みの『ウォンテッド』(必見!必見!)を始め
9月公開作も面白いのが目白押し。
これからの数日は、公開直前特集とゆー感じで参りたいと思います。
とゆー訳で、いきなり大ネタ
『アイアンマン』。
非難の声を恐れずに思い切って申し上げますと
『ダークナイト』の記憶が跡形もなく消えるくらい面白かったです。
先日、町山氏がラジオで次のようなことをおっしゃっていました。
現在のハリウッドの中心は俳優ではない。
たとえトップ・スターのトム・クルーズが主演したとしても
それだけでは客が入らないからだ。
映画の製作資金を出す資本家たちは、映画の素人なので
できるだけ安全なものに投資したがる。
今のアメリカで興行的に最も手堅い素材…それはアメコミである。
だからバットマン、スパイダーマン、スーパーマンといった企画には
資金がじゃぶじゃぶ集中する。
要するに、現代における“ハリウッド・スター”とは
アメコミのヒーローのことなのである。
町山氏は続けて
現在のハリウッドでオリジナル企画を通すことの難しさを嘆いておられました。
以上のような理由で保守化が進み
アメコミものやリメイクばかりが作られるようになってしまったハリウッド。
確かに嘆かわしい現状ではあります。
しかし、悪いことばかりではありません。
クリストファー・ノーランが『ダークナイト』でやったことというのは
「バットマン」というブランドで資金を集め
中身は自分たちがやりたいようにやらせてもらう、とゆーことなのだと。
確かに、結果的に当たったからいいようなものの
あの内容の暗さっていったら尋常じゃない訳で。
『ウォンテッド』にベクマンベトフが起用されたのも同じこと。
一見、守りに入った企画のように見えて
映画の中身に関しては、むしろ先鋭化している。(とゆーか暴走している)
金も才能もアメコミに集中するという現状…だからこそ
今のハリウッドで最も見るべきは
アメコミ映画なのであります!(言い切り)
んでまぁ、本題の『アイアンマン』なんですが
監督のジョン・ファブローって誰ですかこれ?
ああ、『ザスーラ』撮った人。なるほどなるほど。
あれ、妙にオタク臭のする映画でしたもんね。
(私含め、隠れファン多し)
今にも「蒸着!」って叫び出しそうなアイアンマンのルックスに
本編を見る前は「特撮ヒーローマニアが喜びそう」と思ってたんですが
この映画を真芯で捕らえる客層は
ずばりメカフェチ。
とにかくメカメカメカ!メカが凄いの!
男の子にしては乗り物とかにあんまり反応しないタイプの私ではありますが
もー最初から最後まで、脳内メカ性器が勃起しまくり。
メカフェチ君たちのザーメンで
ぬるぬるになったシネコンの床
が目に浮かぶようであります。
しかし、ただのメカ好き君用のズリネタ映画かと申しますと
そうは問屋が卸しません。
キャストがまた最高なんですぉ!
まずは「ジャンキー人生から奇跡の復活」を遂げた
ロバート・ダウニー・ジュニア。
巨大兵器企業の二代目、天才にして遊び人…ってこの役
めっちゃめちゃハマってんですよぉぉ。
ダウナーなダウニーがアッパーに!
(アッパー系の薬やってるって意味じゃないですよ)
ニコラス・ケイジが『ザ・ロック』で中年大ブレイクしたときみたいな現象が
今回、再び起こる可能性も大かと。
加えてヒロインのグウィネス・パルトローがまた非常に良い。
この人がこんなに魅力的に見えたことがかつてあったでしょうか。
シシー・スペイセク化症候群
という難病を患う彼女。
この映画が人生で最後の輝きとなるかもしれません。
テレンス・ハワードの気のいい軍人ぶりもかわいいですし
悪役のジェフ・ブリッジスのスキンヘッドも実に渋く
役者陣の充実には目を見張るものがあります。
実はこの日の試写には漫画家の蛭子能収氏がいらっしゃってまして
終映後、連れションしたんですが
その際『ダークナイト』の話になりまして。
氏曰く「アレ、話がめちゃめちゃ難しかったよぉ~
俺、最後までバットマンが何と戦ってんのかわかんなかったもん」と。
まぁ、それはいくらなんでも…とゆー感じなんですが
そんな蛭子氏でも『アイアンマン』のお話は
「すごーくわかりやすかった」とのこと。
「シンプルかつ面白い」これが一番!
今のハリウッド以外では絶対に作れない映画、『アイアンマン』。
渾身の力でオススメいたします!
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